離婚後の再婚禁止期間は女性差別だという意見に対する違和感

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先日、大学でジェンダーの授業を受けました。

その授業の中で離婚後の再婚禁止期間についての話がありました。

そのことについてひとつ思ったことがあったので少しまとめたいと思います。

ある意味「当たり前」の意見である(と僕は思ってる)ため、人によっては面白くないかもしれません。

ただ、今回の話の中でもっとも重要なのは「人は問題の本質を勘違いしやすい」ということです。

それでは本題に入っていきたいと思います。

再婚禁止期間とは?

まず再婚禁止期間について説明します。

再婚禁止期間とは民法によって定められた「女性は離婚後100日間は再婚することができない」とする決まりのことを指します。

なぜこのような決まりがあるのかというと、女性が離婚してから300日以内に生まれた子供は前夫の子どもであると民法では推定されます。

また結婚から200日以降に生まれた子供に対しては現夫の子どもであると推定されます。

これによって離婚後すぐに結婚した場合、200日~300日の間に生まれた子供の父親がどちらか推定できなくなるという問題が起きます。

これを解消するためにできたのがこの法律になります。

この法律、当初は再婚禁止期間が半年だったのですが、それはあまりにも長すぎるとして、2016年6月に法改正され100日へと変更されました。

女性にだけ再婚禁止期間があるのは女性差別だという批判も

この法律が女性だけを対象としていることに対して「性差別」ではないかという批判があります。

あなたはどう思いますか?この女性に対し再婚禁止期間を定めたこの法律は女性差別だと思いますか?

たしかにこの法律は女性のみに再婚を禁じています。ですが果たしてこれは女性差別と言えるのでしょうか。僕が疑問を抱いたのはここです。

実際、裁判所の見解としてはこの法律には「子供の父親をはっきりさせるため」という合理的理由があるから差別ではなく違憲にもならないとなっています。

ただ僕はそれ以前にどう考えても女性差別になりようがないと思うんです。

本当に女性「だけ」と言えるのか

この法律は女性だけを対象としてるから差別だ!というのが反対派の意見のひとつなのですが、僕はここに疑問があるんです。

確かに文面だけ見れば女性「だけ」に結婚を禁じています。

ですがこれは女性差別になりません。何故かというと答えは簡単です。

「結婚は男女で行うものだからです」

結婚というのは特定の男女が行うものです。つまり結婚を禁じられた女がいた場合、同様にその女と結婚を禁じられた男がいるということになります。

この法律が問題になるのは、結婚をしたいときだけです。互いに結婚したいという男女がいたとき初めてこの法律の効果が発動します。結婚を禁止された女と男は常に同時に存在するわけです。

もし、「なに?お前再婚禁止期間なの?じゃあ他の女と結婚するわ」みたいな男がいた場合は女の方が不利になりますから女性差別になりうるでしょう。

しかしそんな人いますかね?僕はいないと思いますし、そんな不健全な関係の結婚を想定し認めること自体おかしいはずです。

結婚とは常に男女ペアで行うものです。(同性婚は現在日本では認められていないこと、また同性婚では子供の親が誰かという問題は生じないので想定する必要はないでしょう)両者の同意のもと結婚するわけですから、事実上禁止されるのは「男女の」結婚であるはずです。

分かりやすく極論を出すと「この世の女は全員結婚禁止!」とされたら女性差別になりますか?男の方も困りますよね?そういうことです。

織り姫に「彦星に会うな!」と言ったら彦星も困りますよね?

そういうことです。

ですからこの法律に「女性差別だ」という批判は的外れだと思うんです。

法律の文面を変えれば良い

この問題の原因は法律の書き方にあると思うんです。

「女性は離婚後100日間は再婚禁止」と言われたら、「何で女だけなんじゃい!」と怒る人が出てくるのは当然だと僕は思います。

この法律の本質は女性を「対象」とすることでなく、女性を「基準」として禁止期間を定めることにあります。

女性の離婚した日を基準として再婚禁止期間が定められていると考えるべきです。

これを踏まえて、「男女が婚姻を結ぶ場合は、女性側が離婚してから100日以内の場合は認められない」などと文面を変えればいいわけです。

大事なのは女性の結婚を禁止するのではなく、「男女の」結婚を禁止するという点です。結婚は男女で行うものですからね。

おわり

ときに人というのは文面をそのままに受け取ってしまい、本質を見落としがちです。

受け取る側は本質を掴むよう努力すべきですが、伝える側もそうならないよう伝え方を工夫するべきです。

法律などの大事な文面は特にそうだと思います。政治や法律などの大事な場面で、本質の抜け落ちた感情的な議論をしても正しい結論は出ません。

現在の再婚禁止法は法改正によってかなり風通しが良くなりました。妊娠していないことを証明すればすぐにでも再婚することが認められます。これはとても良いことだと思います。

また、次は100日の禁止期間も無くすべきかという検討がなされています。

DNA鑑定に頼れば、確かに必要ないように思えますが、親子関係の決定においてDNAを絶対視してよいのかなどの慎重な意見もあります。DNA鑑定が親子関係に与える影響は非常に大きいです。

ここに関しては、僕は正直どうするべきか分かりません。

ただこの法律の最大の目的は子どもの福祉ですから、最大限子どものためになるような形に落ち着くことを願います。

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